【2~4歳向け絵本】『はぐ』佐々木マキ 作(福音館書店)

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本日紹介する絵本はこちらです!

『はぐ』 佐々木マキ 作 福音館書店

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書籍情報

  作者  佐々木マキ
  出版社  福音館書店
  初版年月日  2013年9月5日
  カテゴリ  絵本/シンプルなものがたり/リズム・テンポ◎
  ISBN  978-4-8340-8019-3
  対象年齢  読んであげるなら:2歳~
自分で読むなら:-
シリーズ幼児絵本シリーズ
  ページ数  24ページ
  サイズ  22×21cm
  文字数  約110字(かなり少なめ)

2021年福音館夏のおすすめ絵本
2022年度ふくふく絵本定期便0-1コース3月号 に選ばれた絵本です!

あらすじ

しずかなうみべに、明るい声がひびきます。
「はぐしていい?」
久しぶりに会えた“らくだ”と“しまうま”は、大喜びで「はぐ」っとするのです。
ほかのみんなもやってきて、次々と「はぐ」!
ちょっとおかしな組み合わせの、ちょっとシュールな「はぐ」。
だけど、不思議と心があたたまる、だいすきな人との「はぐ」の絵本です。

感想

佐々木マキの世界観!ナンセンスなおもしろさが満載

うれしそうに駆けより、はぐする“らくだ”と“しまうま”。
・・・“らくだ”と“しまうま”?
静かな海辺で次々とキャラクターたちがはぐをします。
え、その組み合わせ?らくだとしまうまがなんで海辺にいるの?
と突っ込みどころ満載のこの絵本。
でも、はぐしているキャラクターたちが、とっても穏やかで幸せそうな表情をしているのです。
思わず見ているこちらも「ま、いっか。幸せそうだし」と思ってしまうなごやかさ。
ちょっとゆるくて脱力系、くすっと笑える佐々木マキさんらしい世界観です。
中には「はぐできるのか?」と心配になる組み合わせもありますが、大丈夫!
しっかりがっつりはぐしています。
それもとても幸せそうに…。
しずかなうみべで、おひさまが水平線に消えてしまうまで、ずーっとはぐをしている。
ただ、ひたすらに幸せな絵本です。

読んでいて心地いいテンポ

この絵本は「お互いに名前を呼んで駆けより、ページをめくるとはぐをする」の繰り返しです。
呼んでは駆けより、はぐをする。
「らくだはうみべをいっしょうけんめいはしりました」や「しっかりとだきあいました」といった文章が一切ないので、テンポよく読むことができます。
こんな文章がなくても、キャラクターたちの動きや表情で読めてしまいます。
テンポよく読めて、ストーリーもいたってシンプル。
絵を見るだけで楽しめるので、まだ長いお話が読めない子や、赤ちゃん絵本を卒業したばかりの子にもおすすめですよ。

子どもと読んでみると

保育園から配布された、福音館のチラシを見て、当時一歳半くらいだった次女に購入しました。
チラシで見て書店で探し、実際に手にとってみて一目ぼれ。
前述のとおり、赤ちゃん絵本並みに文字数が少ないので、あまり好きではないかなぁと少し迷いましたが、わたしが佐々木マキさんのファンなので買いました。
実際に読んでみると、次女はどうぶつを見て「これなに?」と聞いたり、「ぺんぎんしゃんだ!」と喜んだり、夢中で見ていました。
長女はあまり興味ないかなーと思いきや、海辺にらくだとしまうまがいるナンセンスさや、はぐするキャラクターのチョイスが気に入ったようでした。

ちょっとシュールで笑えるところは、対象の2~4歳よりも少し大きい子の方がわかるのかも

まじょのかんづめシリーズが好きな長女は、おんなのことぶたも出てきて、大喜びでした。
そしてなにより、読んでいると子どもたちが必ず笑顔になるのが、この絵本のステキなところです。

まとめ-子どもに「だいすき」を伝えらえる絵本

子どもたちは「はぐ」を読んだあと、必ずわたしやみんなと「はぐ」をします。
子どもたちだけで読んでいるときも、「はぐ」の言葉が出てくるたびにはぐしまくっています。
そのくらい、この絵本を読むと「はぐ」っとしたくなるのです。
文中の「はぐ」の文字も、表紙と同じく大きな手書きの文字で、雰囲気があっていいんですよね。
読み終わったときにはぐをねだられるのも、子ども同士でやたらとはぐをしているのも、とってもかわいく癒し効果が絶大です。
テンポよく読めて、読み聞かせの時間もあまりかからないので「今日はあんまり絵本読む元気がないな…」という日にもおすすめです。
読んで「はぐ」っとすれば、大人も子どもも大満足の時間になります。
寝る前の幸せなひと時に。
ケンカしてしまって素直になれないときに。
どんなときでも、読んだら「はぐ」っと幸せになれる、おすすめの1冊です。

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